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真空管が駆逐されていく様子
と、オーディオブームの始まりから終わりまで


1904年 二極真空管 これは整流・検波するだけ。アンプは後の三極真空管まで待つこととなる。

1907年 三極真空管 「増幅」のはじまり

1913年 トーキー映画。映画に音がついた。大きな音を出せるアンプが必要となる。現在真空管アンプに好んで使われる「銘球」のなかには、このころから1920年ごろにかけて開発・発売されたものも多いと聞く。

1915年 真空管式ラジオ


1948年 トランジスタの発明 (ショックレー他)

1955年 ソニーが日本初のトランジスタラジオを発売。
これ以前は当然電子回路の主役は真空管。

1959年 ソニーがトランジスタ式テレビ発表 (60年発売)

これ以前のトランジスタは、高い周波数に使えない、大出力に使えない、温度による特性の変化が激しいあるいは熱に弱い。といった欠点もあり、電力増幅回路やカラーテレビ (白黒にくらべ扱う電圧が高い) には1970年ごろまで、無線機の電力増幅には1970年前半くらいまでは真空管の姿を見ることもあった。その後はトランジスタ一辺倒となる。


1960年代 シリコントランジスタへ。今のトランジスタや IC はシリコンが原料なのはよく知られているが、そのシリコンを使ったトランジスタが出てきたのがこのころ。これによってトランジスタは熱にもやや強くなり、大出力化への道がひらける。このあたりのステレオって、「アンサンブル型」という、豪華なキャビネットにスピーカまで一体で、強引に例えれば、家具調巨大ラジカセみたいなものだった。


1970年代前半までは、家庭用のステレオ (トランジスタのアンプ) は1桁のワットというのが出力の相場だったはず。それにくらべれば、真空管はプッシュプルなら20Wでも50Wでも取り出せたのだから、今にも充分通用する出力である。また、このころのステレオといえば、アンプ、チューナー、レコードプレイヤーもスピーカーボックスのように豪華な、一つの木製キャビネットにおさめられた、「セパレート」型というタイプが主流。そういえば4チャンネルステレオもこのころ?


1970年代半ばになると、トランジスタアンプの出力が上がり始める。まるで今のパソコンのクロック競争である。今月の新製品でA社が10W+10Wといえば、翌月はB社が12W+12Wといった感じ。70年代終わりには1万円/10W/ch (たとえば5万円のアンプなら50W+50W) まで行った。私も高校生の時\29,800のアンプを買ったが、出力は27W+27Wだったと思う。このころからステレオはコンポに移行。箱の分大幅に安くなった。


ここから1985年あたりまでがオーディオブームのピークと見てよいだろう。アンプの値段でいえば \29,800 から1万円ごとに \39,800 \49,800 ... と選びたい放題。メーカーでいっても専門メーカーに加えあらゆる家電メーカー、たとえば東芝や日本電気まで。今東芝のカタログ開くとオンキョーのステレオ載ってたりするからなぁ。そして販売店。街の電気屋さんからダイエーなどの量販店まで、総オーディオショップ。ダイエーで DL-103 (DENON の有名なカートリッジ。ロングセラーで現行商品) 売ってたなんて、想像できないでしょ。


1982年 CDプレイヤー発売。CD はディジタル記録のため、プレイヤーによる差がレコードほど顕著でなくなった。多くの人にとって、安いもので充分良い音がするようになった。

そして、ビデオデッキが値下がりして買いやすくなった。レーザーディスクの発売。テレビの音声多重放送の開始。など、オーディオだけに金をかけられない時代がやってきた。


90年代に入り、パソコンというライバルも勢力を広げてきた 。大手の家電メーカや総合電機メーカはオーディオから撤退し始める。映像機器やパソコンの周辺機器をやっていない、オーディオ専業メーカーは倒産したところも多い。気がつけばレコード針の入手も困難。放送局などで必要としているので、プレイヤーも針も、高級品はSP (78回転の昔のレコード) でもなんとかなるのだけど、御家庭用が大変。


といった感じで、真空管の時代は終わり、アナログの時代は終わり、オーディオはビデオのおまけになるまでの流れをざっと書いてみました。

なおこの年表の作成には

電子管の歴史
http://www.and.or.jp/~taihoh/vac/v0.htm

「スペクタクルの20世紀」年表
http://www.ntticc.or.jp/pub/ic_mag/ic020/feature/feature_index.html

が大変参考になりました。もっと詳しく知りたい方はこれらのページを参考になさって下さい。

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