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真空管の仕組み


本当はトランジスタと比較しないと意味がないかも知れない。でもこの程度とはいえ、イラストを描くのも大変なので、トランジスタの仕組みは後日に期待ということで。

真空管の良いところに、構造がシンプルで中身を見ることができる、というところがある。より詳しく見たければガラスを壊して分解するという荒技 (ケガにはきをつけてね) も可能。今度真空管をみる機会があったら、下の説明を参考にして、どれがカソードでどれがグリッドで、といった具合に確かめてみるとよい。トランジスタではこうはいかない。


金属を加熱すると、金属内部で動き回っている自由電子が表面に飛び出してくる。これを熱電子放射現象という。真空管が赤く光っているのはこの、ヒーターがあるため。そして熱くて電気を多く消費するのもヒーターのため。

なおここで、電子というのはマイナスの電荷を持っていることを思い出しておいてほしい。それと、プラスどうし、マイナスどうしは反発しあい、プラスとマイナスは引き寄せあうことも。


そこに金属板を一枚持ってきてプレートと名付ける。プレートがプラス、加熱した金属板がマイナスになるように電圧をかける (図左)。するとプラスの電圧に引かれて、電子がプレートの方へ移動する。プラスとマイナスを逆にすると (図右) 電子ははじき返されて移動できない。従って、プレートがプラス、加熱された金属板がマイナスの時だけ電流が流れる。そこで加熱された金属板はカソード (陰極) と名付ける。そしてこれが二極管というわけで、交流から直流を得たり (整流) 高周波に含まれる音声信号をとりだす (検波) に使われた。

なお、カソードから放射された電子は空気中では分子と衝突して移動できないので、真空にする必要がある。だから真空管なのである。

さらに、プレートとカソードの間に格子状の電極=グリッドを入れ、カソードがプラス、グリッドがマイナスになるように電圧をかける。すると一部の電子はグリッドのマイナスにはじき返され、運良くグリッドを通り抜けた電子はプレートに引っ張られる。こうして、プレートからカソードに少し電流が流れる。

この、グリッドとカソードの間にかける電圧をわずかに変化させるとプレートからカソードに流れる電流が激変する。これが増幅作用でであり、この構造の真空管が三極管である。このときのグリッドとカソード間に加える電圧はグリッドがマイナスなので、グリッドとカソードの間には電流が流れないことは分かっていただけると思う。もしグリッドがプラスになるように電圧をかけてしまうと、グリッドからカソードに、どっと電流が流れ、真空管は壊れてしまうだろう。


そのほか4極管や5極管、ビーム出力管、7極管というものもあるが、基本原理は今述べたものと同様で、効率良く電子を移動させるための工夫が加えられたと思えば良いでしょう。

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