2005年06月12日 先物取引/FX のしくみ その1 (原理)

先物取引や外国為替証拠金取引 (FX) はリスクがかなり高く、仕組みをよく理解しないで始めるものではありません。またそれ自体は問題なくても、一部の業者や営業担当者の質に問題があり、怪しげな勧誘の電話をしつこくかけてきたり、客の指示通り取引をしてくれないなど、先物取引/FX のイメージを悪くしている面もありました。

現在は法律の改正により、望まない勧誘などが制限されたので「落ち着いて考えて」取引に参加出来るようになったはずです。ただし、挑戦するなら自分の方から連絡を取って口座を開設するべきで、取引は電話で営業担当に指示するより、オンライントレードでやった方が良いと思います。

というわけで、先物取引の仕組みを自分なりに分かりやすくまとめて見ようと思います。3回くらいに分けた方が分かりやすいと思うのでそうします。この連載ではガソリンを例にとりますが、売買の対象が米ドルや南アフリカランドといった外国の通貨になれば FX というわけで、原理的には同じです。

さて、最近ガソリンの価格が高いですよね。伝票を調べてみましたが、
2月22日には102円/リットル だったのが
5月06日には118円/リットル!! にまで騰がっています。
(6月10日には110円/リットルまで戻っていますがまだまだ高水準ですね)
先物取引は、このような「リスク」を回避する目的で始まったようです。

図にしてみました。

「実際にガソリンスタンドでこんなことができればいいのに」と思った人もいるのでは?

要は、一定期間後予め決めた値段物を買う (売る) 約束をして、お金を先払いするわけです。今回のようにガソリン価格が高騰した場合、先に安い値段で買うことを約束してお金を払っていれば、「得する」わけです。

以下の点に注意

(1) 逆に一定期間後に値下がりした場合、既に高いお金を払っていますから「損する」ことになります。

(2) 価格の上下はある程度予想できます。例えばガソリンなら原油価格の動向から少し遅れて変化します。今回の例では値上がりすることが予想できます。すると、お金をやり取りする日の値段で売れば売り手が損することが明らかなので、売り手はある程度の価格を上乗せしてくるはずです。というわけで実世界では図に書いてある程うまくは行かないでしょう。

つづく。次回は反対売買 (最初、差金決済と書きましたが、反対売買です)

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