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2006年02月15日 先物取引/FX のしくみ その4 (証拠金)

冬になったら灯油も高い!! 灯油は夏より冬が高くなるのはいつものことですが、今年の冬は通常の変動幅を超えて高いです。

さて、先物取り引きのしくみ その3 では差金決済により、約束だけでいくらでもガソリンを買えるようにしました。しかしこれでは差金決済するときに損失が多すぎて払えない、という状況になった場合の問題が残りました。

そこで証拠金という仕組みを導入します。取引の約束の段階で証拠金という小額の支払いを行い、差金決済のときに証拠金を当てることで、決済出来ない、というリスクを回避することができます。

さて、この証拠金、いくらぐらい払うのが妥当でしょうか。まず次のグラフを見てください。これは架空の商品の価格変動グラフです。 (横軸は時間軸です。単位は特にありませんが、日で考えると良いでしょう)

だいたい ¥100,000 を中心に ¥80,000 から ¥120,00 程度の範囲で価格が変動していますね。このグラフを見ていると下の方にムダな隙間が見えてきませんか? 次のグラフがそれに対する解答です。

この商品は ¥80,000 を下回ることがなさそうなのでグラフの原点を ¥0 でなく、¥80,000 にしても大丈夫そうです。グラフを作り直してみます。

ほぼ同じ大きさのグラフですが、価格変動がグラフの上下ほぼいっぱいに広がります。パッと見、価格の変動幅がが大きくなったように見えますね。統計データで、差異を強調するときの手法と同じです。

この価格変動は、中心が ¥100,000 、下限が ¥80,000 ですから、実際の価格から ¥80,000 を引いたものを縦軸に書いてみると、グラフは原点が ¥0 になり、価格は ¥20,000 を中心に ¥0 から ¥40,000 程度の間を変動するようになります。

実はこれが証拠金の額になります。このグラフの ¥20,000 の所は実際はいくらでしたか? そう、¥100,000 ですよね。¥20,000 で ¥100,000 分の取引ができるようにすれば良い。つまり、この程度の変動幅なら 実際の取引金額の 1/5 (20%) を証拠金とすればよいわけです。そうすると、
(1) 証拠金 ¥20,000 を支払うと
(2) ¥100,000 分の商品を購入し
(3) もし決済のときに ¥80,000 に値下がりしていれば証拠金は全額没収で ¥0 になり
(4) もし決済のときに ¥120,000 に値上がりしていれば 証拠金 + 値上がり分で ¥40,000 もらえる。
ということになります。

本来 商品の購入 ¥100,000 でプラスマイナス ¥20,000 (20%) 程度のリスクだったものが、証拠金の支払い ¥20,000 でプラスマイナス ¥20,000 (100%) のリスクでの取引になるわけです。

先物取り引き業者のうたい文句にしばしば「少ない元手で大きな利益 (損失)」とありますが、このような仕組みによります。

式の方が分かり良い人のために式も書いておきましょう。証拠金の何倍購入出来るようにするかは、

倍率 = 中心価格 ÷ (中心価格 - 下限価格)

で求められる。

ここまでは、本当に (自分にとって) わずかなお金で取引する限りは、パチンコや競馬でハズレてゼロになるのとあまり変わりません。(なけなしのお金でやるのはダメですが)

しかし、ひとつだけ注意点があります。長い間には予想外の価格変動が起きるかもしれません。次のグラフを見てください。 ¥80,000 より下を赤くしてありますが、グラフが ¥80,000 を割り込んで一瞬赤いところに入っています。これは何を意味するでしょう。

縦軸を先ほどのように、取引する価格から ¥80,000 引いたものにすると...
マイナスになってしまいます。これは...

これは、証拠金として支払った ¥20,000 では決済出来ないことを意味します。この場合、証拠金の割合が変更され、¥5,000 なり ¥10,000 の証拠金を追加しなければいけません。これを「追証」(おいしょう) と呼びます。

言い換えると、証拠金を利用した先物取り引きや外国為替取引は、
最初 ¥20,000 のつもりで始めた取引が、 損失が膨らむと追加のお金が必要になり、 ¥20,000 を超える損失になることもあり得る。のです。

商品先物取引や外国為替取引は
(1) 仕組みをよく理解し、 (2) どれくらいのリスクをとれるかをよく理解してから、始めなければいけません。

さて、4回に分けて考えてきた先物取引の仕組みを組み合わせると、持っていないものを売る約束をして決済日に値下がりしていると儲かるという取引が可能になります。5回目でその仕組みを考えてみます。

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